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LIFE SHIFT(ライフシフト)を読んで

公的年金の他に、老後の資金として2000万円が必要だという金融庁の報告書の件が最近話題になっている。

年金については私は詳しくないのでこの件については割愛するが、平均寿命が延び、出生率は低下し、少子高齢化が進んでいるということを考えると「年金制度」が現在のままではまずいように感じている人も多いと思う。

そんな折、たまたまこの「ライフシフト」という本を読んだので、読んで感じたこと、考えたことを記しておきたい。この本は以前アマゾンの本の売り上げランキング上位にいて、気になっていたものだ。

 

LIFE SHIFT(ライフ・シフト)

LIFE SHIFT(ライフ・シフト)

 

 

 

ライフシフトについて

長寿化が進んでおり、100歳以上生きる人も珍しくなくなってくる時代が来る。医療も発達するため、健康に生きられる期間が長くなる。

人生は、教育を受ける時期、仕事をする時期、老後の大きく分けて3つのステージで構成されてきたが、長寿化に伴い今後はこのステージが複雑化してくる。一度仕事から離れ学びなおしたり、かつては仕事を引退していた年齢でも仕事を続ける選択などができるようになる。そのため、長い人生をどのように生きるのか、どのようにステージをシフトさせていくのか、いくつかの例を扱ったのがこの本、ライフシフトである。

 

感想

資産について

これについて関心のある人が多いのではないかと思う。冒頭に述べたように、老後に必要な資金を自分で賄う必要がある場合、

・貯蓄率を高める

・働く期間を長くする

の、大きく分けて2通りが考えられる。

貯蓄に関しては、投資をするか、家を買うか、子どもを作るあるいは何人作るか、どれくらいの予算で老後を過ごすかなど、いくつかの考慮すべきものがあるので、一概にいくら必要かというのは述べることはできないと思う。(各自、自分の人生計画を立ててそのための資金を算出することが必要になる)

私はこの点について、自分のライフプランとそれに沿った資金計画をしっかり立てているわけではなかったので、そろそろ考えなければいけないと感じた。

 

仕事について

機械やAIの発達に伴い、今ある仕事のいくつかは無くなる、あるいは形態が変わることが出てくると思う。(しかし、どんな仕事がどう変わっていくのかの予測は難しいと思う)

仕事について大切だと思うのは、私は「必要に応じて学びなおすこと」「一つの知識や技術にとらわれすぎないこと」だと思う。知識や技術が古いものとなり、新しいものを吸収できない場合、よい給料の仕事に就くことは難しくなっていくと思う。また、先ほど述べたように機械やAIの発達により変わっていくものも多いので、その際に別の仕事に着こうとした場合には新しく何かを身に着ける必要があると思う。

「働き方」も改革がされようとしていて、近年では「場所にとらわれない働き方」が始まってきていてこれがさらに広まっていくと考えられる。自宅から、カフェから、旅先からインターネットを経由することで、オフィスにいるときと同じように仕事ができるようになってきている。しかしその働き方をするためには、インターネットへ接続したり、遠隔から仕事をするためのツールを使いこなす必要がある。

新たなテクノロジーを受け入れ、うまく取り入れることで、負担なく人生の中で長く働くことはできるようになると考えている。

 

見えない資産について

少し前に貯蓄については述べたが、それとは別にもう一つ資産がある。この本ではそれを「無形の資産」と呼んでいる。例えば、友人関係、家族との関係、知識、健康などである。これらも結局のところ最終的には「仕事」や「有形の資産」に関係してくる。人間関係がうまくいくことで仕事に打ち込めるだろうし、人脈があれば新しい仕事に繋げられるかもしれない。知識があることで仕事や投資が上手くいく、健康であることで長く働くことができるし学ぶこともできる、など、無形の資産は有形の資産に関係してくる。

しかし、有形の資産と違って目に見えないものなので、どのようにそれを築いていくのか、維持していくのかはなかなか難しい問題だと感じる。市場で売買できるものでもない。ただ、長い人生の中で無形の資産の価値も非常に重要なものだと感じるので、私はこれらの築き方、維持の仕方も今後考えていきたい。

 

ライフシフト

ここで、この本のタイトルにもなっている「ライフシフト」についてだ。すでに述べたように、教育、仕事、引退(老後)の3ステージだけでなく、仕事を一度やめて学びなおすなど、今後は様々なステージを経る必要が出てくるため、この3ステージの移行をしてきた今までのやり方は通用しない。これら3ステージの順序は変わるだろうし、もしかしたら他の新たなステージも出現するかもしれない。その際に、それらをうまく受け入れ、新たなステージへの移行をスムーズに行いたい。

この本に書かれている「年齢」と「ステージ」が一致しなくなってくる、という話は真新しかった。(考えてみればそうなのだが。)

今までは、近い年齢の人が同じステージにいることが多かったと思うが、今後ステージの順序が変わってくるとなると、様々な年齢やバックグラウンドの人との交流が生まれてくる。

若者たちのいた場所へ、仕事を経験してからまた学びなおすために学校へ通う人、老後に新たな知識を身に着けようとする人など様々な人が混ざることによって、新たな何かが生まれる可能性が大いにある。そうすると、若者にとっても、大人や老人にとっても刺激になるような良い世代間交流が生まれると思う。特に若者にとっては、今後の長い人生を考えるきっかけになるような話が聞けて面白いのではないかと感じた。

本の中で、新しいステージが3つ挙げられている。新しい生き方を追求する「エクスプローラー」、新たな職を生み出す「インディペンデント・プロデューサー」(起業家とはまた別のものらしい)、様々な活動を並行して行う「ポートフォリオ・ワーカー」だ。なんとなく名前がしっくりこない気がするが、まあ色々な生き方が出てくるのだなくらいの理解をした。

 

変革

他の国の事情は知らないが、今、日本は変革の時期に来ていると思う。かつては女性が家事・育児の大部分を担っていたと思うが、女性の社会進出が進んだことで、かつての役割分担ではうまくいかなくなってきている。今までの男性のような働き方を女性がしつつ家のこともやるというのは難しい話である。

ここで、男女含めて「働き方」の見直しが進み、家事や育児の分担についても夫婦で考える必要が出てくるなど、大きく社会が変わってきていると感じる。(まだまだ時代に制度が追い付いていないようには感じるが。)

女性が働けるようになると、それが家族の金銭的な資産にもつながってくるし、女性が外に出るようになった場合は無形の資産(例えば近隣住民との関係性を築くなど)についても今後どのように築いていくのかという点を考える必要が生じる。

そうすると、夫婦として今後の長い人生をどのように生きていくのか、それをどのように叶えていくのかがより重要になってくる。本でも扱われているように、例えば夫が仕事を退いて別の何かをするというのなら、その間に妻が家計を支える、などの手段がある。

 

人生100年時代に向けて、家族として人生を運営するという考え方が必要だなと感じた。

 

 

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もうちょっとしっかりまとめようと思ったんだけど、書いてたらまとまんなくなってきたのでとりあえずここで一度公開しておきます。。。

ライフシフトは真新しい情報はそんなにないと感じたけれど、なるほどなあという気持ちで読めました。